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wave a dead chicken無駄だとわかっているが・・

英語を習得するにはどれくらい必要か




英語を習得するにはどれくらい必要か




  • オリジナル原稿は2019年6月15日作成。



学習ジャンルではいつの時代も「簡単にできる系」や「日本人はなぜ英語が喋れないのか系」の胡散臭い商売やマスコミが氾濫しているので、実際にはどれくらいかかるのかまとめてみた。

色々な英語ネイティブによって書かれた記事を見ているとおおよそ英語を母語とする大学生が3万語でそれ以降年齢を重ねるにつれて徐々に上昇。中学生で1万5千語らしい。

  • 英語が母語の大人:3万語以上
  • 英語が母語の中学生程度:1万5千語程度

英検1級で1万5千語、準1級で9千語程度、大学受験最難関で6千語くらいだそうです。

  • 英検1級:1万5千語
  • 英検準1級:9千語程度
  • 大学受験最難関:6千語

これは実際のレベルにかなり近いと思います。英検1級は英語を母語とする人の中学生レベル。※ただ英語だけしか話せない人とは単純比較できない。

英検1級を持っていますが、ネイティブの会話を聞き取れても同じようには運用できません。流暢さで言えばもっと難しいです。

普通の新聞や会話の中で英検1級レベルの単語や言い回しはバンバン普通に出てきます。

そして、どの国の人の言語も生まれた時からおよそ20年をかけて大人の教養と言語を身につけていくので、相当時間はかかります。

  • 中学1年から高校卒業まで毎日1時間勉強しても2190時間
  • 中学1年から大学卒業まで毎日1時間勉強しても3650時間

仮に英語の国で暮らしたと仮定して寝る時間を8時間としたら1日の活動時間は16時間になるので、2190時間はおよそ136日(4ヶ月ちょっと)、3650時間は228日(7ヶ月ちょっと)。

気づいていると思いますが留学1年や2年程度の人の英語はほとんどが中級レベル以下です。それでも、「中学1年から大学卒業まで毎日1時間勉強した人」よりも圧倒的に英語に触れている時間が多い

  • 留学1年で1日16時間英語に触れたら5840時間
  • 留学2年で1日16時間英語に触れたら11680時間

これらを踏まえると社会人の週末学習やちょっと学習している程度ではかなりの時間を要し、かなり中途半端な英語力のまま年を重ね老人になります。これではせっかく覚えたものを役立てる時間が少なく勿体無いどころか悪徳英語教室などを儲けさせるだけ。

逆を言えば、1日に相当量の時間を英語に注ぎこめるのであれば、たとえ小学生や中学生でも英検1級に受かる可能性は十分あります。むしろ英語をそれほど必要としなかった時代に育った一般の高齢者が英検1級とる事のほうがすごいと思う。

ただ長期にわたって記憶保持していかないといけないのと文法やイディオムなどもあるので単純計算できない難しさがかなりありますが、単純計算すると以下のようになります。

  • 英検1級の1万5千語を1日5語のペースで覚えたら3000日(約8年)
  • 英検1級の1万5千語を1日10語のペースで覚えたら1500日(約4年)
  • 英検1級の1万5千語を半年で覚えるには1日約80単語。

一瞬いけそうに思えても、これをやってみるとわかりますが、かなり難しい事がわかると思います。単語にはその成り立ち、単語同士の相性もあり、日本語で意味を読んで理解できない場合もあります。更に大人レベルの3万語となると更に倍以上かかる。

中にはかなりの短時間でできた人を確実な証拠を持って見た事がある人がいたとしても、今まで歴史上累計何億人の日本人英語学習者がいた中で仮に何百人いたとしてもその人たちは超激レアです。

しかも万が一ほんとに超短時間で語学を習得できた人がいてそのメソッドのようなものがあるならとっくに世界中で採用されているのが自然だし、そんな超天才なら歴史等々の教科書に載ってもおかしくないです。

短時間でできたと吹聴する類の人達が昔から結構いる割には、実際にはそのような人がほぼいないのは、それがかなりの確率で大嘘だからです。

日本人が英語を短時間でできないように逆に文法や言語のバックグラウンドが全く違う外国人が短時間で日本語を習得できた人を見た事はないです。(なぜか忖度枠で日本語うまいって言いはる人もある程度いますが)




言うまでもないですが、言語(だけではないが)を早く覚えるための有利な条件順位は、

  1. 日本語を母語としながらも同時にその言語の現地で数年過ごせる環境がある(いわゆる金持ち)、もしくはそれと同等
  2. 本人にさしてやる気はないが、自然と覚えられる環境。
  3. 家庭が学習好きで環境が整っていて且つ本人にやる気がある
  4. 学びを邪魔されない環境があって且つ本人にやる気がある
  5. 学びには時間がかかる事を理解されている環境があり且つ本人にやる気がある
  6. わずかな機会をモノにできた天才
  7. 環境は悪いが本人が秀才
  8. 本人だけはやる気がある

逆に不利な条件は、

  1. 本人にやる気がない上に必要性を感じない環境、もしくはやる気をなくさせる環境
  2. 学びの大切さを理解していないで且つ学習に余裕がない貧乏な家庭。
  3. なんとか学ばせないで労働だけさせたい経営の元で使い捨てされる人
  4. 抜け出されるのが嫌で周りで常に足を引っ張ろうとする人たちがいる環境
  5. 本人にやる気があるが、学習に余裕がない貧乏な家庭。
  6. 「お前は無理」的発言で邪魔される環境。
  7. 「頑張る」という言葉に異様な信仰心を持っていて関係ない事に頑張らせる環境


英検1級を一つの区切りとして考えると、長年の英語ブームとグローバル化の中、最近では英検1級に合格する人も増えてきているんじゃないかと思いますが、仮に英検が始まって約60年弱として最近の合格者数1年約2500人を基準にすると今までの合格者数は累計15万人くらい(合格しても何度も受ける人や昔の1級レベルがわからないのもあり、たぶん実際にはそんなにいないかこの半分くらいと推測)。

勝手な推測で現在存命で6万人くらいの人が英検1級レベルとしたら日本の全人口に対する割合では2千人に1人。多いか少ないか微妙だが、ほんとにそんなにいるんだろうか・・・。

英検1級レベルどころか準1級すら怪しい人が多いと聞く中学高校の英語教師ですがその教師数自体は6万人くらいいるらしい。

ちなみに通訳案内士の登録数は全ての言語含め計2万人くらいらしい。日本の全人口で比較すると6千人に1人。

さらに他種と比較すると弁護士人数は約3万9千人、公認会計士が3万人くらい、医師数約32万人らしい(あくまで、らしい〜なので正確さはない)。

言語学習対象の国に長年住んでもあまり喋れない人も意外に多いですが、個人的感覚では十分に運用するには留学4年相当分以上の学習は必要だと感じます。1日の活動時間を16時間としたらつまり約2万3千時間。

ただ、知識の蓄積は色々な物事が相互に関連付けられて覚えやすくなるとは思う。




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